支え<犬達とのつながり>

遠回りをしながらも、見つけた大事な宝物。 そのひとつが、犬たちの存在でした。 自分を支えてくれるもの。前向きな気持ちにさせてくれるもの。 そんな何かを見つけることは、とても大切だと思います。

まったく関係ないことのように思えるものでも、無駄なものはありません。私は、この子たちの存在がなかったら、母親になれなかったかもしれません。そして、病気じゃなかったら、この回り道に出会えてなかったと思います。

病気のことだけ、不安なことだけを毎日考えていても、解決するのは難しいです。体調と同じように、気持ちを良い状態にキープするための存在を見つけて欲しいと心から思います。それは、きっと本当の望みにつながっていくと思うから。

気持ちの伝わり

結婚と同時に家族になった一匹の犬がいます。すぐには子供を望めなかった私たちには、子供と同じ存在でした。そして、妊娠を考え始めた頃からずっと私の側にいます。悲しむ私も、喜ぶ私も、まっすぐな目で見てきてくれました。

いつも、発作で目が覚めた時、部屋の隅で震えていました。倒れた時の大きな音と私の状態に驚いたのでしょう。「大丈夫」だよ・・と抱いても、しばらく体は震えていました。発作が起きたことのショック、妊娠する時期がまた遠のいたことへの辛さから、発作後はいつも泣いてしまいました。そのためでしょうか。私がふざけて泣き真似をすると、犬は部屋の隅に逃げてしまいます。発作の状況と関連付けてしまうのかもしれません。それだけ、この子は、側で私を見ていたのだと実感しました。

後押し

その子が妊娠、出産をしてくれました。私の勝手な想いも託されて。普段は問題ありませんが、軽い関節の障害があり、それが遺伝性だということも分かっていました。反対もありましたが、余計に自分の状況とだぶっていました。生まれた子は、責任を持って育てていくつもりで決断。子犬は二匹生まれました。最初に生まれた一匹は、産声を上げず、私のマッサージや詰まったものを吸い取ることで、鳴き出しました。小さなその子犬には、関節の遺伝がありました。

でも、軽度だったこともあり、体重管理をしていれば何も問題ありません。
当初の不安が嘘だったように、二匹の母娘は、私たちに幸せな時間を与えてくれています。
頑張って妊娠、出産してくれたこと、問題はあっても元気に生まれてくれたこと、新しい命がこんなにも大切な存在であること・・・。この事実が、私に勇気をくれました。

支え

妊娠中にも、この子たちが支えになってくれました。主人が仕事で遅い時や、気持ちが不安定になる時などは、寄り添ってくれている暖かさで癒されました。お散歩につれて行く事が、自然と私の運動になっていました。日に日に大きくなるお腹に、この子たちも何かを感じていたのか、上に乗ったりすることはなくなりました。

おもしろい偶然もありました。娘犬の方は、お腹の子が生まれる月に偽妊娠をしたのです。年に二回、生理後のホルモンバランスの崩れで、体が妊娠したようになるのです。それが、偶然にも出産月に。側で、ちょっと張ったお腹を見せていました。お乳も出ていたので、『一緒に母親体験して応援してくれてるんだね』と笑っていたのを覚えています。

そして、出産の朝。陣痛が始まり、時間を確認していた時、そっと横に座った母犬がポロリと涙を流し、そのしずくを顔に付けたまま、じーっと私を見ていたのです。 陣痛の痛みを知っているから、同じ気持ちになってくれたのだと思いました。 両方とも、ただの偶然だったのかもしれません。でも、里帰りで主人と離れての出産だった私には、本当に暖かい支えになっていました。

子育て・親育て

無事に、私の出産を終えた今。子供が三人になったと思っています。2匹のお姉ちゃんたちが、優しく弟を見守ってくれています。

正直、育児でのイライラを、二匹に当たってしまうこともあります。以前のように甘えさせてやれない分、寂しい思いもさせていると思います。それでも、息子に悪さをすることなく、家族として受け入れてくれている。遊び担当、添い寝担当と分かれて、私と一緒に子育てに参加しています。そして、私の母親としての成長も助けてもらっています。

眠気やだるさが強く、どうしても遊び相手になれないときは、二匹が相手をしてくれます。
ぐずってどうしようもない時もそうです。息子も、二匹が側に来れば、笑顔になります。