周囲への告白

知人・友人へ

てんかんの話をする時、まず必ず言う言葉は「てんかんって知ってる?」です。9割の人が、「聞いたことはある」と返事をくれます。 てんかん患者の数からすると、もっと身近にいるはずなのに。それだけ打ち明けられていない人が多いことだと思います。

数回しか会わないであろうと思われる人には、むやみに話すことはしません。それは、隠そうとしてるわけではなく、タイミングを考えるからです。楽しく話しをしている場所で、病気の話しを出すことは、雰囲気を変えることがあります。こちらは、それほど深刻に伝えるつもりはなくても、「病気」というのは、どのように反応していいか難しいと思います。その場の楽しさを、自分のことで壊したくないという気持ちがあるからです。

関わることが増えたり、自分を知って欲しいと思う時は、二人だけで会っている時に打ち明けます。自分がてんかんだということ、発作の頻度や要因など。中には、「てんかん」の病気について質問してきてくれる人がいます。その時は、私の知る限りの話をするようにしています。心がけているのは、重々しくならないようにということ。最後は、笑って終われるように。

今まで、それで差別されたことは、一度もありません。周囲の人に恵まれていたこともあると思います。みんな、私の不便な部分を支えてくれます。そして、一番ありがたいことは、特別扱いしないこと。特に、子供が出来るまでは、そんな気持ちに救われました。そして、子供が生まれてからも、今まで以上の自然なサポートに感謝する日々です。

差別されたら、特別視されたら・・・と告白を迷っているという話を時々耳にします。自分が打ち解けたいと思う人には、「てんかん」という病気がある自分を受け入れてもらうべきだと思います。病気を理由に離れてしまう方とは、様々な制限のある生活では、お付き合いするのも難しくなると思います。

職場・同僚

職場は、悩みます。雇用という関係上、「てんかん」によって職を失う場合もあります。仕事を始める際に、告白している場合は問題ないと思います。私は、今まで仕事を始める時は、隠していました。雇用する側としては、始めから病気を分かっている人間を選ぶか・・・というと、難しいと思ったからです。そのため、上司には話せませんでした。

私が職場で公表した理由は以下の二つです。

  • 会社で発作を起こした
  • 体調不良が続き発作が頻発した

会社での発作は、もう隠しようがありません。周囲の方は驚いたと思います。同僚の付き添いで病院へ運ばれました。私の場合は、職場に恵まれていたので、その後は体調不良の際は休ませていただいたりして、仕事を続けることが出来ました。しかし、実際は、そのまま職場に残ることが困難になる場合もあるようです。

発作が頻発するようになった時は、自分から公表し、仕事を辞めました。仕事をしながら体調をコントロールすることが難しくなったのです。どちらにしても、親しい同僚には伝えておけると、心強いです。体調不良で休みをもらう場合など、協力してもらえることもあります。ひとりで抱えているよりも、支えてもらえる人が近くにいれば、それだけで不安が減るはずです。

パートナー

愛する人に、打ち明けること・・・とても勇気が必要です。出来れば、言わずに過ごしたいと思う気持ちもあります。でも、一番側にいてくれる人に、自分を知ってもらうことはとても大切なことだと思います。しかし、側にいればいるほど、生活の中での不便な部分を隠さずにはいられません。現実的に、自分は、「てんかん」と付き合って生きていかなくてはなりません。 

告白された相手は、同情するかもしれません。驚いて距離を置くかもしれません。初めは、それも仕方ないかもしれません。笑顔で「大丈夫!気にしない!」と即答した人は、逆に真剣に考えていないのかも・・・と心配にならないでしょうか。

時間がかかっても、病気のことを理解して、自分を本当に受け止めてもらえれば、こんなに心強いことはありません。告白するまでの時間がかかればかかるほど、相手に嘘を重ねなくてはいけません。自分を知ってもらう勇気が、その後の関係を強めると思います。

体のことや子供のことなど、病気がなかったら特に話し合うことはないかもしれません。楽しい話し合いではありません。でも、無駄なことではありません。今となっては、人よりも、大事な話をするチャンスが多かったと思えるようになりました。